ギリシャ神話から読み解くみずがめ座の由来「美少年ガニュメデスが給仕する姿」
みずがめ座の由来を知っているでしょうか。星座については知っていても、由来まで知っているという人は少ないのではないでしょうか。
そもそも「みずがめ」とはなんでしょう。
みずがめは漢字で書くと「水瓶」で、水を入れる容器のことなんです。
亀ではないのですね…
みずがめ座のモデルは、ギリシャ神話に登場する「ガニュメデス」と言われています。
ガニュメデスの特徴をまとめるとこんな感じになります。
ガニュメデスの特徴
・トロイアの王子
・美少年
・神々に不死の酒を給仕する
ガニュメデスのことが少し分かったところで、具体的なエピソードを見ていきましょう。
みずがめ座のモデル・ガニュメデス
天界では、ゼウスとヘラの娘・ヘベが給仕係として不死の酒を酌む仕事をしていました。
しかしヘベはヘラクレスと結婚することになり、給仕係を辞めることになったのです。
そこでゼウスは、美しい容姿であったトロイアの王子・ガニュメデスに目をつけました。
ゼウスはワシの姿に化けて、ガニュメデスを誘拐してしまいます。
ガニュメデスはヘベに変わる新しい給仕係として、ゼウスに酒を酌むなどして過ごしていました。
また、ガニュメデスはゼウスから永遠の若さと不死が与えられていました。
このガニュメデスが酒瓶を使って神々に給仕する姿が「みずがめ座」のモデルになりました。
考察・感想
この話から、ゼウスは男女関係なく美しい容姿の者を愛したことが分かります。
おうし座の由来など、ゼウスが美しい女性をさらってしまうエピソードは多々ありますが、今回は男性もさらっていきました。ゼウスが愛する美しさには男女の区別が無いようです。
ゼウスが自分のものにするときは、強引です。
動物に化けて連れ去ってしまうことがほとんどで、今回はワシに化けて連れていきました。
ちなみにこの時のゼウスの姿は「わし座」のモデルにもなっています。
ガニュメデスの親は、我が子がいなくなったことをとても悲しみました。
ゼウスは、ガニュメデスの代償に速い神馬を送りました。(黄金のぶどうの木という説もあります。)
我が子に変わる物はないと思いますが…ゼウスに目をつけられたらもう帰ってくることは無いでしょう。
まとめ
ここまで、みずがめ座の由来について見てきました。みずがめ座の由来が分かったでしょうか。
登場人物がよく分からなかった人向けに説明を載せていますので、以下も参考にしてみてください。
登場人物の説明
ゼウス:ギリシャ神話の最高の神、全知全能の存在
ヘラ:ゼウスの妻で神々の女王
ヘベ:ゼウスとヘラの娘で青春の女神、給仕係
ヘラクレス:ギリシャ神話の英雄でゼウスとアルクメネの子