ギリシャ神話から読み解くやぎ座の由来「パンが変身しそこねた姿」

やぎ座

やぎ座の由来を知っていますか?自分の星座であっても、由来までは知らないという人がほとんどかと思います。
なので今回は自分の星座について「もっと知りたい!」という人や、ギリシャ神話に興味があって「やぎ座についての話を知りたい!」という人に向けて、ギリシャ神話のやぎ座に関するエピソードを紹介をします。

これを読むことで、やぎ座について詳しくなることができます。
それでは見ていきましょう。

やぎ座の由来

やぎ座のモデルは、ギリシャ神話に登場する神のパンが変身しそこねた姿と言われています。
パンは羊飼いや羊の群れを監視する神で、下半身がヤギ、上半身が人間という姿で、頭には角が生えています。
パンの母親は、奇妙な姿をしていた幼いパンを置き去りにして去ってしまいました。
それを見つけたヘルメスは、神々の元へその子を運ぶと大変喜ばれ「全ての神々を喜ばす」としてパンと命名されました。(ギリシャ語で「パン」は「全て」という意味。)

変身しそこねたパンを見たゼウスが星座にする

さて、普段は天にいる神々ですが、ある日地上に降りてきてナイル川のほとりで宴会をしていました。
大人になったパンは笛を吹くのが得意で、神々を楽しませていました。

宴会を楽しんでいると、突然怪物・テュポンが現れます。
テュポンは、大地の神・ガイアがゼウスへの復讐のために生んだ怪物です。

これに驚いたゼウスや他の神々は、鳥や魚に姿を変えて、天へ逃げたり川を下ったりしました。
そんな中パンは焦ってしまい、「上半身がヤギで下半身が魚」という姿に化けてしまったのです。

その姿を見た神々は大笑いし、この姿を星座にしました。

感想・考察

由来ですが…カッコ悪いですよね。
他の星座の由来を見ると、英雄がモデルになっていたり、勇敢な行動をしたという理由で星座にしてもらったというパターンが多いです。
しかし、なぜかやぎ座は笑われて星座になっています。ゼウスにはパンが活躍するまで待っていてほしかったです…

パンはパニック(panic)の語源とも言われています。
家畜の群れが突然騒ぎ出し混乱を起こすことがありますが、古代ギリシャではこれは羊飼いの神であるパンが関係していると考えました。
焦って上半身が山羊で下半身が魚という姿に化けたことがパニックの語源になったという説もあります。

まとめ

ここまで、やぎ座の由来についての話を見ていきました。
やぎ座について、知ることができたでしょうか。
ギリシャ神話が好きだという人も、やぎ座のエピソードを楽しんでくれたらうれしく思います。

登場人物の説明
ヘルメス:神々の伝令使、ゼウスの使い
ガイア:大地の女神
テュポン:我が子を倒したゼウスへの怒りから、ガイアが生んだ怪物
ゼウス:ギリシア神話の最高の神、全知全能の存在