ギリシャ神話から読み解くてんびん座の由来「アストレアのてんびん」

てんびん座

てんびん座の由来を知っていますか?星座については知っていても、由来まで知っているという人は少ないのではないでしょうか。
自分の星座についてもっと知りたくなりませんか?

この記事では、てんびん座の由来となったギリシャ神話を紹介していきます。これを読めば、てんびん座の由来がしっかりと分かるようになります。

それでは見ていきましょう。

てんびん座のモデル

てんびん座のモデルは正義の女神・アストレアが持っている「てんびん」と言われています。
このてんびんは、正義と悪を計ることが出来ます。

黄金時代

かつて、黄金時代と呼ばれる時代がありました。
いつも暖かい気候で、食べ物に困ることもなく争いのない平和な生活を送っていました。
この時代は、神は人間と一緒に地上で暮らしていました。
アストレアは人間に正義の大切さを説き、人々はそれを聞いて従っていました。

銀の時代

時はたち、銀の時代が始まります。
この時代には「四季」が訪れ、人々は寒さや暑さから逃れるために家を建てたり、食料を得るために畑を耕し種を撒き、収穫をしなくてはらなくなりました。
この頃から人々の間に格差が生まれ、強い者が弱い者から作物を奪ったり人間は争うようになりました。

神々はそんな人間たちに呆れて次々と天界へと帰ってしまいましたが、アストレアだけは地上に残りました。
アストレアは、人々が争っていた時に「てんびん」を使って正義と悪を計っていました。

銅の時代

さらに時はたち、銅の時代がやってきます。
この時代の人間は嘘をつき暴力をふるい、ついには戦争を始め、地上は血に染まっていきます。
これには辛抱強く正義を説いていたアストレアも人間を見放し、天に帰っていったのでした。
この時アストレアが持っていたてんびんが星座となり「てんびん座」となりました。

感想・考察

かつては神も地上で人間と一緒に暮らしていたのですね…!さぞ平和な日々だったでしょう。
しかし、そんな日々もずっとは続かないのですね…
作物を採るようになると格差が生まれ始めます。強いものが弱いものから奪う、弱肉強食の世界でしょうか。
そんな中、アストレアは正義を訴えます。やって良いことと悪いことがありますからね。てんびんを使ってその判断をしてくれていたのでしょう。
そしてついに、人々は戦争を起こします。こうなってしまうと、てんびんで善悪を訴えても意味がないのでしょう。
アストレアは愚かな人間に呆れて、天に帰ってしまいます。

21世紀となった今でも、格差や戦争は無くなる気配がありません。
アストレアが再び地上に戻ってくる日はあるのでしょうか。

まとめ

いかがでしたか。てんびん座の由来について詳しく知ることができたでしょうか。
てんびん座の由来は、アストレアが持っている「てんびん」でした。
よく分からなかった人は、もう一度ゆっくり読んでみましょう。

登場人物の説明
アストレア:正義の女神 大神ゼウスと掟の女神テミスの娘