ギリシャ神話から読み解くおとめ座の由来「デメテルとペルセポネ」

おとめ座

おとめ座の由来を知っていますでしょうか。星座については知っていても、由来まで知っているという人は少ないのではないでしょうか。
自分の星座についてもっと知りたくなりませんか?

おとめ座の由来はギリシャ神話に登場する「デメテル」またはその娘の「ペルセポネ」と言われています。
この記事ではおとめ座の人やギリシャ神話に興味がある人に向けて、おとめ座の由来について詳しく見ていきます。

ペルセポネが誘拐される

豊穣の女神デメテルと大神ゼウスの間に、ペルセポネという娘がいました。

ある日、ペルセポネは花を摘みに草原に出かけます。
花を摘んでいると、きれいに咲いていて、とてもいい匂いがする花を見つけました。
その花を摘もうとすると、花が咲いていたところから地面が割れ始めます。

ゴゴゴゴゴ…

地面が割れると、そこからの馬車に乗った冥界の神ハデスが現れました。
ハデスはペルセポネを見つけると、地底にさらっていってしまったのでした。

デメテルは深く悲しむ

娘のペルセポネがさらわれた事を知ったデメテルは深く悲しみ、洞穴に引きこもってしまいます。
豊穣の女神であるデメテルが姿を現さなくなったので草や木は枯れ、作物は採れなくなり地上は食糧不足になってしまいました。

この様子を見たゼウスは伝令使ヘルメスを冥界に送り、ハデスにペルセポネを帰すように説得させました。
ペルセポネが冥界の物を食べていないということで、ペルセポネは地上に帰れることになりました。

デメテルは、帰ってきたペルセポネを抱きしめて喜びます。すると草や木は芽を出し、作物も実るようになりました。
ところが、ある事実が発覚します。

冥界の物を食べていないということで地上に帰れたペルセポネですが、実はザクロの実を4粒食べてしまっていたのです。
冥界の物を食べた者は冥界で過ごさなければなりませんでした。
デメテルはゼウスに、ペルセポネが地上で過ごせるようにお願いします。

話し合いの結果、ペルセポネは1年のうち4ヶ月を冥界で過ごすことになりました。
ペルセポネが地上にいない4ヶ月の間デメテルは洞穴に引きこもってしまうため、作物が育たない冬がくるようになったのです。
(終わり)

感想・考察

この物語に登場する豊穣の女神デメテル、またはハデスにさらわれた娘のペルセポネがおとめ座のモデルになったと言われています。

ペルセポネに一目惚れしてさらってしまったハデスですが、実はゼウスに結婚の許可を貰っていました。
この事をゼウスはデメテルに話していなかったので、混乱が起きてしまったのです。

それにしても、いきなりさらって妻にしてしまうなんてひどいですよね。ギリシャ神話には、女性をさらって妻としてしまう話がたくさんあるので、この世界では普通なのかもしれませんが…

おとめ座の由来となったこの話ですが、「四季」の由来になったとも言われています。
今でも冬が来るのは、デメテルが引きこもってしまうからなのかもしれませんね。

まとめ

いかがでしたか。おとめ座の由来となったギリシャ神話のことが分かったでしょうか。
登場人物が分かりにくかったという人のために説明を載せていますので、分からなかった人はこちらを参考にもう一度読んでみて下さい。

登場人物などの説明
デメテル:豊穣の神、ゼウスの姉
ゼウス:ギリシア神話の最高の神、全知全能の存在
ペルセポネ:ゼウスとデメテルの娘、春をもたらす農耕の女神
ハデス:冥界の神、ゼウスの兄
ヘルメス:旅人、商人の守護神で神の伝令使